インプラントとは医学的に埋め込む意味を指し、骨折の時にスクリューなどを入れる時にも使われますが、歯科医療で使われるインプラント技術が発達して一般的に認知されたことから、現在のインプラントは歯科治療のことを指します。抜けた歯の部分に土台となる金属を顎の骨まで埋め込むことで、しっかりと固定して噛み心地を改善する方法です。この手術法は健康保険が適応されず、自由診療のため1本でも数十万円の医療費が必要となりますが、それを補ってあまりあるメリットがあります。通常は抜けた歯の両端に引っ掛けて固定するブリッジなどで治療を行いますが、両端の歯に負担がかかるのと、グラつきやすく固い食べ物を噛むことが非常に困難でした。
しかし、インプラント治療では顎の骨に土台が固定されているので、強く噛んでも力が分散され、歯が健在の時と同様の噛み心地となります。他の歯に繋ぐための金具なども存在しないため、見た目も美しい仕上がりとなり、言われなければ天然歯と違いが分からないほどです。30万円を超える治療費は決して高くないものですが、歯がほとんど抜けてしまった高齢者でも治療することができ、昔の噛み心地を取り戻せることから人気があります。健康保険はききませんが、医療費控除の対象となっているので、ある程度のお金を取り戻すことは可能です。
最近は、いろいろなところに歯科クリニックがある状態です。あまりにも歯科医師が過剰になりすぎて、開業をしたとしても廃業に追い込まれることもあるのです。これも一時期、大学の歯学部が増設されて、多くの歯科医師が誕生したことによるものでもあるのです。
開業をして生き残りをかけて、それぞれの歯科クリニックでは工夫をしていくようになっています。例えば、時間を遅くまで延ばしたり、診療をするのにあたって休日などもやっていたり、なるべく患者の都合に合わせた治療をしてくれるようになっている傾向にあるのです。
また専門的な治療をしてくれる歯医者も増えました。矯正やインプラント、審美歯科などがそれにあたります。矯正治療は歯並びや噛みあわせをよくする治療ですが、インプラントは失った歯の部分に人工の歯根を入れて、さらに土台が安定したら、そこに人工歯を入れるようになっているのです。
インプラントの治療は保険適用外ではあるので、1本あたりで治療費がかなりかかるのですが、それでも自分の歯のように快適に過ごすことができるということで、高額であっても満足感があるのです。一般的には1本あたり30万円くらいするといわれますが、最近はその半値程度でやってくれるところもあるのです。
2020/5/22 更新